<ジンジン博士のケータイ新書>スマホは覚悟を持って使いましょう

 先月のコラムで、SNSに不適切(ふてきせつ)な動画を投稿(とうこう)して炎上(えんじょう)した件(けん)について書きましたが、その後すぐに日本全国で数多くの不適切動画が発見され、大きな社会問題になっています。

 

 次から次に同じような写真や動画が発見される事態(じたい)に「これだけ問題になっているのに」とか「他人の事例から学ばないのか」という声が聞こえていますが、実は多くの投稿が社会問題化する前に投稿されたものであるようです。つまり、SNSを使っている一部の人たちの間では、飲食店での悪ふざけ投稿がはやっていて、それに乗ってしまった人が一定数いたらしいということです。いわゆる「ノリで」というやつですが、ひょっとしたら投稿したことを忘(わす)れていた人がいたかもしれません。過去(かこ)の投稿が掘(ほ)り返(かえ)されることを意識(いしき)すべきです。

 

 もう一度確認(かくにん)しておきますが「インターネットは悪ふざけが許(ゆる)される私的(してき)空間ではなく、公的な空間」です。たとえ鍵(かぎ)付きのアカウントであってもフォロワーの誰(だれ)かが他のSNSに拡散(かくさん)させることによって、炎上することがあるのです。「SNSへの投稿は、渋谷(しぶや)のスクランブル交差点で叫(さけ)ぶことと同じだ」と言われることがありますが、全くその通りです。

 

 私(わたし)たちは情報(じょうほう)化社会の中で生きています。スマホは大変便利ですが、「場合によっては大きな不利益(ふりえき)を受けることがある」という覚悟(かくご)を持って使う必要があります。また、私たちの行動が未来の情報化社会を作り上げていくという責任感(せきにんかん)を持ってほしいと願っています。

(ITサポートさが・陣内誠)