もうすぐ5月も終わりですが、ネット関連のトラブルの多い月だったなぁと心配しています。
5月1日には太陽光発電施設(しせつ)の遠隔監視(えんかくかんし)機器がサイバー攻撃(こうげき)を受け、ネットバンキングの不正送金の「踏(ふ)み台(だい)」にされたという報道(ほうどう)がありました。「踏み台」というのは「攻撃者の身元を隠(かく)すための手段(しゅだん)に使われること」を意味する言葉ですが、太陽光発電のセキュリティー問題は数年前から世界中で問題視(し)されていたので、とうとう来たかという気持ちになりました。専門(せんもん)家の人たちが何か対策(たいさく)を講(こう)じているだろうと思っていたのですが、あっさり事件(じけん)が起こってしまったので、とても驚(おどろ)きました。
11日にはJR東日本(ひがしにほん)で「モバイルSuica」で通信障害(しょうがい)が発生しました。駅から出られなくなった人も多かったと報告(ほうこく)されていましたが、このトラブルの原因(げんいん)もサイバー攻撃だったということで、サイバー攻撃の危険(きけん)が身近なものになっているという印象が強まりました。
電気や鉄道など私(わたし)たちの生活を支(ささ)えているものを「社会基盤(きばん)」と呼(よ)びますが、これらに不具合が生じると私たちの生活が混乱(こんらん)します。情報(じょうほう)社会では社会基盤のほとんどがインターネットに接続(せつぞく)されているので、サイバー攻撃の対象にされる可能性(かのうせい)があります。サイバー攻撃への対策はお金と手間がかかる割(わり)に効果(こうか)が実感しにくいものなので、ついつい後回しにされがちです。
私たち一人ひとりがサイバー攻撃の危険性を考え、備(そな)えなければならない時代となりました。
(ITサポートさが・陣内誠)