<ジンジン博士のケータイ新書>大規模なサイバー攻撃

 6月8日にKADOKAWAグループのサーバー群(ぐん)が大規模(だいきぼ)なサイバー攻撃(こうげき)を受けて、サービスがいくつか止まっています。はじめのうちは、すぐに復旧(ふっきゅう)するだろうと思われていたのですが、14日の時点でも復旧していないサービスがいくつかありますし、攻撃の詳(くわ)しい内容(ないよう)も分かっていませんでした。

 

 被害(ひがい)の中でも代表的なのが「ニコニコ動画」です。小学生の皆(みな)さんには、なじみがうすいかもしれませんが、画面の前を「キターーー」とか「88888888」などの文字が流れる配信動画を見たことがある人も多いと思います。

 

 また、人気歌手の米津玄師(よねづけんし)さんがアマチュア時代にボカロP(音声合成ソフトを使って音楽を作る人)として活動されていたことなども有名です。YouTubeとは少し違(ちが)う独自(どくじ)の雰囲気(ふんいき)があり、根強い人気を持っているサービスだったので、心配している人もたくさんいます。

 

 更(さら)に騒(さわ)ぎを大きくしたのは、「ニコニコ動画」を運営(うんえい)するドワンゴが、日本を代表するIT企業(きぎょう)の一つだったからです。ITを専門(せんもん)に扱(あつか)っている企業でもサイバー攻撃に耐(た)えられなかったことに驚(おどろ)かされた人は多かったようです。

 

 こういった騒動(そうどう)の後で私(わたし)たち個人(こじん)ユーザーが気をつけなければいけないことが、KADOKAWAやドワンゴを装(よそお)ったフィッシング詐欺(さぎ)です。サーバーが復旧したころに、「IDとパスワードを再設定(さいせってい)してください」という詐欺メールが出回ることが予想されます。もちろん正式な案内がある可能性(かのうせい)もあるので、見極(みきわ)めることが大切です。

(ITサポートさが・陣内誠)