私(わたし)が所属(しょぞく)する「ITサポートさが」では、全国の子どもたちと子どもを取(と)り巻(ま)く大人の人からの相談を受ける窓口(まどぐち)を設置(せっち)していますが、「自画撮(ど)り被害(ひがい)」にかかわる相談が後を絶(た)ちません。夏休みでスマホに触(ふ)れる機会も増(ふ)えると思うので「自画撮り被害」に関する注意喚起(かんき)を行います。
「自画撮り被害」とは、だまされたり、おどされたりして子どもたちが裸(はだか)の写真を送ってしまう被害のことで、SNSを通じて知り合った人から要求されているケースが大半です。「同性(どうせい)だと思っていた」とか「信頼(しんらい)していた」とか理由はさまざまですが、相手に渡(わた)してしまった画像(がぞう)を取り返すのは、ほとんど不可能(ふかのう)です。ですので、絶対(ぜったい)に画像を渡してはいけません。そもそも18歳(さい)未満の子どもに性的(せいてき)な画像を要求することは児童ポルノ禁止(きんし)法で禁止されています。「個人情報(こじんじょうほう)をばらまく」などとおどされたからといって相手の言うことを聞いてはいけません。すぐに大人といっしょに警察(けいさつ)に行きましょう。
今年の5月末から「TakeItDown」という仕組みの日本語対応(たいおう)が始まりました。この仕組みは、18歳未満の性的画像の拡散(かくさん)を防(ふせ)ぐために、アメリカの民間非営利団体(ひえいりだんたい)のNCMECがMeta社に資金提供(しきんていきょう)を受けて開発・運営(うんえい)しています。Meta社はインスタグラムやフェイスブックを運営している会社です。子どもを守る仕組み作りが世界中で始まっていますが、一番大切なのは、本当に信頼できる大人に「助けて」と言うことです。
あなたは「助けて」と言えますか?
(ITサポートさが・陣内誠)