新聞やテレビの報道(ほうどう)によりますと、オーストラリアで「子どものSNS利用を制限(せいげん)する法律(ほうりつ)案」が年内に提出(ていしゅつ)される予定とのことです。年齢(ねんれい)制限については14歳(さい)を中心に検討(けんとう)されるそうです。SNSの使用年齢については、アプリごとにガイドラインが決まっていて強制(きょうせい)力がありませんでしたが、法律ができると何かの罰則(ばっそく)が生じる可能性(かのうせい)があります。
子どものSNS使用について法律で制限を加えようとしているのは、オーストラリアだけではありません。アメリカの一部の州やフランスなどではすでに似(に)たような法律が運用されています。世界中で子どもたちのSNS使用が心配されているのです。
そのような状況(じょうきょう)の中、国立研究開発法人国立精神(せいしん)・神経医療(しんけいいりょう)研究センターと東京大、公益財団(こうえきざいだん)法人東京都医学総合(そうごう)研究所(けんきゅうじょ)の研究グループが「思春期におけるインターネットの不適切(ふてきせつ)使用が精神病症状(せいしんびょうしょうじょう)および抑(よく)うつのリスクを高めることの関連」という論文(ろんぶん)を発表しました。その内容(ないよう)を簡単(かんたん)にまとめると「10歳、12歳、16歳時点でのインターネットの不適切使用と16歳時点での精神症状と抑うつの関係性を因果推論(いんがすいろん)の手法で分析(ぶんせき)した結果、インターネットの不適切使用が『社会的ひきこもり』や『16歳時の精神症状』を増加(ぞうか)させる」ということです。
保護(ほご)者の方がこのリスクを意識(いしき)するのはもちろん「今日のあなたのネットの使い方が、未来のあなたに大きな影響(えいきょう)があること」をあなた自身が意識しなければいけないのです。
(ITサポートさが・陣内誠)