<ジンジン博士のケータイ新書>情報発信には責任がともなう

 今月の初めに「チロルチョコに虫が入っていた」というX(旧(きゅう)ツィッター)のポスト(投稿(とうこう))が大きな話題になりました。

 

 一時期はチロルチョコの危機(きき)かと心配されましたが、幸いなことに投稿された商品が季節限定(げんてい)もので、今季はまだ発売前であったことから、企業(きぎょう)側からは「昨年以前に発売されたものだと推察(すいさつ)されます」と報告(ほうこく)がありました。この後に「投稿主のご家族様とご本人様からお詫(わ)びのご連絡(れんらく)をいただきました」「最近購入(こうにゅう)したという事実は誤認(ごにん)であること、ご自宅(じたく)での保管状況(ほかんじょうきょう)がよくなかったことが確認(かくにん)とれました」と投稿。続けて「ご家族とご本人様からお詫びのご連絡をいただいておりますので投稿主様へのコメントやお問合せはお控(ひか)え頂(いただ)けますと幸いです」と投稿者への心配りも見せました。

 

 この件(けん)については「甘(あま)いのは商品だけにしてください」などと甘い対応(たいおう)への批判(ひはん)もありましたが、企業としての対応を称賛(しょうさん)する声が多かったように感じました。

 

 どうやら投稿主が読者の皆(みな)さんと同世代らしいことと、『ご家族からのお詫び』という文章もちょっと怪(あや)しかったこともあって、私(わたし)としても対応が優(やさ)しすぎるかなと思いました。日ごろから皆さんに伝えているように「情報(じょうほう)発信には責任(せきにん)がともなう」と考えているからです。

 

 今回は優しく対応してもらいましたが、場合によっては名誉棄損罪(めいよきそんざい)や業務妨害罪(ぎょうむぼうがいざい)など法的措置(そち)が取られ、投稿主に刑事(けいじ)責任が生じる事件(じけん)に発展(はってん)しそうだったことを自覚してほしいと思いました。

(ITサポートさが・陣内誠)