カテゴリ:子ども佐賀新聞



2025/03/25
 2月20日、警察庁(けいさつちょう)が「『海外で儲(もう)かる仕事』は危険(きけん)です!」という呼(よ)びかけを行いました。オンラインゲームやインターネットなどで知り合った人から仕事に誘(さそ)われて、外国に呼(よ)び寄(よ)せられたあげくに犯罪(はんざい)の手伝いをさせられていた高校生が助け出されたというニュースを目にした人もいるでしょう。テレビでは2人の高校生の事例が報道(ほうどう)されていましたが、ニュースになっていない人もたくさんいるようです。皆(みな)さんオンラインゲームには注意してください。  オンラインゲームといえば、有名な小学生ゲーマー(T君)が「競技(きょうぎ)に専念(せんねん)するために。中学校には通わないことを決めました」とSNSで宣言(せんげん)して、先月話題になっていました。元小学校の先生としては「中学校は行ってほしいなぁ」とは思いますが、周囲の大人たちとも真剣(しんけん)に話し合った結果のようですから、私(わたし)の意見を主張(しゅちょう)することは差(さ)し控(ひか)えます。  ただ、この件(けん)について唯一(ゆいいつ)心配しているのが、T君のマネをする子どもたちがでてしまうことです。簡単(かんたん)な気持ちで「T君が許(ゆる)されるなら、ボクもいいよね」とは言ってほしくないのです。T君がわざわざSNSで発言したのは、今後活動を続けて行けば中学校に通っていないことがばれて騒(さわ)ぎになることをみこして、前もって彼(かれ)の覚悟(かくご)を示(しめ)したのでしょう。前からいっていますが、SNSで発信することは、それなりの覚悟が必要です。それを示したT君の態度(たいど)はすごいと思います。  たかがゲーム、されどゲームな春休みです。 (ITサポートさが・陣内誠)
2025/02/25
 2024(令和(れいわ)6)年度も、もうすぐ終わり、新しい学年に進む準備(じゅんび)の時期ですね。この時期を学年末といいます。今月は、学年末ならではの注意喚起(かんき)(注意のよびかけ)を行いたいと思います。...

2025/01/28
 2025年が始まりました。昨年末は航空会社や都市銀行など、たくさんの企業(きぎょう)がサイバー攻撃(こうげき)を受け、私(わたし)たちの生活に大きな影響(えいきょう)が出ました。年が明けてからも、通信会社や天気予報(よほう)サイトなどへの攻撃が報告(ほうこく)されています。...
2024/12/24
 楽しい冬休みを過(す)ごしていることだと思いますが、前回に続いて再度(さいど)注意をうながしたいと思います。...

2024/11/26
 今月の初めに「チロルチョコに虫が入っていた」というX(旧(きゅう)ツィッター)のポスト(投稿(とうこう))が大きな話題になりました。...
2024/10/22
 このコラムの読者の方なら「情報(じょうほう)セキュリティー」という言葉を知っていると思います。パソコンなど情報機器を安全に使い、企業(きぎょう)や個人(こじん)の情報(財産・ざいさん)を守ることをいいます。皆(みな)さんにとって、もっとも身近な情報セキュリティーは「パスワード」ではないでしょうか? 皆さんが学校で使っているタブレットにも、パスワードが設定(せってい)してありますね。タブレットを使い始めたときに「誰(だれ)にも教えてはいけません」と教えてもらったと思います。  このパスワードの使い方について、アメリカの国立標準技術(ひょうじゅんぎじゅつ)研究所(NIST)が今年の8月末、「組織(そしき)はユーザーに定期的なパスワード変更(へんこう)を要求してはならない」という方針(ほうしん)を発表しました。皆さんのタブレットでは「定期的なパスワードの変更」がされることはないと思いますが、サービスによっては「定期的なパスワード変更」をさせられているところがあります。  もともとNISTがパスワードの漏(ろう)えい(もれてしまうこと)に備(そな)える意味で「定期的なパスワード変更」を呼(よ)びかけていたのですが、2017年6月に「サービス提供(ていきょう)者はパスワードの定期変更を要求すべきでない」と発表したのです。定期的に変えるためにパスワードが簡単(かんたん)になってしまう危険性(きけんせい)が高いからという理由でしたが、それまでの常識(じょうしき)を完全に否定(ひてい)するもので、世界中がびっくりしてしまいました。  皆さんも成長するにしたがって何度もパスワードを設定すると思いますが、同じパスワードを使いまわさないことが一番大切です。 (ITサポートさが・陣内誠)

2024/09/24
 新聞やテレビの報道(ほうどう)によりますと、オーストラリアで「子どものSNS利用を制限(せいげん)する法律(ほうりつ)案」が年内に提出(ていしゅつ)される予定とのことです。年齢(ねんれい)制限については14歳(さい)を中心に検討(けんとう)されるそうです。SNSの使用年齢については、アプリごとにガイドラインが決まっていて強制(きょうせい)力がありませんでしたが、法律ができると何かの罰則(ばっそく)が生じる可能性(かのうせい)があります。  子どものSNS使用について法律で制限を加えようとしているのは、オーストラリアだけではありません。アメリカの一部の州やフランスなどではすでに似(に)たような法律が運用されています。世界中で子どもたちのSNS使用が心配されているのです。  そのような状況(じょうきょう)の中、国立研究開発法人国立精神(せいしん)・神経医療(しんけいいりょう)研究センターと東京大、公益財団(こうえきざいだん)法人東京都医学総合(そうごう)研究所(けんきゅうじょ)の研究グループが「思春期におけるインターネットの不適切(ふてきせつ)使用が精神病症状(せいしんびょうしょうじょう)および抑(よく)うつのリスクを高めることの関連」という論文(ろんぶん)を発表しました。その内容(ないよう)を簡単(かんたん)にまとめると「10歳、12歳、16歳時点でのインターネットの不適切使用と16歳時点での精神症状と抑うつの関係性を因果推論(いんがすいろん)の手法で分析(ぶんせき)した結果、インターネットの不適切使用が『社会的ひきこもり』や『16歳時の精神症状』を増加(ぞうか)させる」ということです。  保護(ほご)者の方がこのリスクを意識(いしき)するのはもちろん「今日のあなたのネットの使い方が、未来のあなたに大きな影響(えいきょう)があること」をあなた自身が意識しなければいけないのです。 (ITサポートさが・陣内誠)
2024/08/27
 暑かった8月もあと数日で終わりです。地域(ちいき)によっては学校が始まっているお友だちもいることでしょう。楽しい夏休みを過(す)ごせましたか?...

2024/07/23
 私(わたし)が所属(しょぞく)する「ITサポートさが」では、全国の子どもたちと子どもを取(と)り巻(ま)く大人の人からの相談を受ける窓口(まどぐち)を設置(せっち)していますが、「自画撮(ど)り被害(ひがい)」にかかわる相談が後を絶(た)ちません。夏休みでスマホに触(ふ)れる機会も増(ふ)えると思うので「自画撮り被害」に関する注意喚起(かんき)を行います。  「自画撮り被害」とは、だまされたり、おどされたりして子どもたちが裸(はだか)の写真を送ってしまう被害のことで、SNSを通じて知り合った人から要求されているケースが大半です。「同性(どうせい)だと思っていた」とか「信頼(しんらい)していた」とか理由はさまざまですが、相手に渡(わた)してしまった画像(がぞう)を取り返すのは、ほとんど不可能(ふかのう)です。ですので、絶対(ぜったい)に画像を渡してはいけません。そもそも18歳(さい)未満の子どもに性的(せいてき)な画像を要求することは児童ポルノ禁止(きんし)法で禁止されています。「個人情報(こじんじょうほう)をばらまく」などとおどされたからといって相手の言うことを聞いてはいけません。すぐに大人といっしょに警察(けいさつ)に行きましょう。  今年の5月末から「TakeItDown」という仕組みの日本語対応(たいおう)が始まりました。この仕組みは、18歳未満の性的画像の拡散(かくさん)を防(ふせ)ぐために、アメリカの民間非営利団体(ひえいりだんたい)のNCMECがMeta社に資金提供(しきんていきょう)を受けて開発・運営(うんえい)しています。Meta社はインスタグラムやフェイスブックを運営している会社です。子どもを守る仕組み作りが世界中で始まっていますが、一番大切なのは、本当に信頼できる大人に「助けて」と言うことです。  あなたは「助けて」と言えますか? (ITサポートさが・陣内誠)
2024/06/25
 6月8日にKADOKAWAグループのサーバー群(ぐん)が大規模(だいきぼ)なサイバー攻撃(こうげき)を受けて、サービスがいくつか止まっています。はじめのうちは、すぐに復旧(ふっきゅう)するだろうと思われていたのですが、14日の時点でも復旧していないサービスがいくつかありますし、攻撃の詳(くわ)しい内容(ないよう)も分かっていませんでした。  被害(ひがい)の中でも代表的なのが「ニコニコ動画」です。小学生の皆(みな)さんには、なじみがうすいかもしれませんが、画面の前を「キターーー」とか「88888888」などの文字が流れる配信動画を見たことがある人も多いと思います。  また、人気歌手の米津玄師(よねづけんし)さんがアマチュア時代にボカロP(音声合成ソフトを使って音楽を作る人)として活動されていたことなども有名です。YouTubeとは少し違(ちが)う独自(どくじ)の雰囲気(ふんいき)があり、根強い人気を持っているサービスだったので、心配している人もたくさんいます。  更(さら)に騒(さわ)ぎを大きくしたのは、「ニコニコ動画」を運営(うんえい)するドワンゴが、日本を代表するIT企業(きぎょう)の一つだったからです。ITを専門(せんもん)に扱(あつか)っている企業でもサイバー攻撃に耐(た)えられなかったことに驚(おどろ)かされた人は多かったようです。  こういった騒動(そうどう)の後で私(わたし)たち個人(こじん)ユーザーが気をつけなければいけないことが、KADOKAWAやドワンゴを装(よそお)ったフィッシング詐欺(さぎ)です。サーバーが復旧したころに、「IDとパスワードを再設定(さいせってい)してください」という詐欺メールが出回ることが予想されます。もちろん正式な案内がある可能性(かのうせい)もあるので、見極(みきわ)めることが大切です。 (ITサポートさが・陣内誠)

さらに表示する